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ヒガンバナ(彼岸花)あるいはマンジュシャゲ(曼珠沙華) Lycoris radiata Herb.

以前は墓場に生えている華と云う印象が非常に強かったので、あまり気持ちの良いものと思っていなかった、寧ろ忌避していた。
日本人の多くが違和感を感じるのは華が咲く時期に葉が無いことである(この植物は華が咲き終わると葉が生えてくる)ので、その所為もあったかもしれない。曼珠沙華は昔、弥生時代ごろに(今の中国)から渡来して来た帰化植物である。 この華の偉いのは毎年、お彼岸前になると必ず思い出したように咲くこと。 田畑の畦(あぜ)や川の土手に生えている。生えるといっても、種が飛んでくるわけでは無い(曼珠沙華は種が出来ないので球根で増える。ので、昔に誰かが持ってきて植えたに違いない。そういう、人の意思で人工的に植えた植物、しかし、日本の自然に調和している。同じようなふうに、春の桜なども日本の風景に調和していると思う。田の黄色や土手の緑に映える燃えるような赤色、群生しているのを見ると、遥か昔、日本武尊や弟橘姫、歴史上の人物も同じようにこの華を愛でたのではなどと夢想し、これから先もこの華が変わらず平和に咲いている風景を思い浮かべる。それ程に、この華が好きである。


